この記事は履物を揃える事の由来や知識、メリットをご紹介しています。
幼い頃によく言われました。ではなぜ、履物や靴を揃えるのでしょうか?
それには深い理由と由来があります。日本では昔から大切にされている教えで、試しにグーグル検索で【履物を揃える】と検索しただけで、50万件以上の検索結果がでます。 それほど話題になっている事、つまり、履物を揃える事はとても意味のある事なのです。それはどんな事なのでしょうか??次の項では履物を揃える事でのメリットをお伝えします。
はきものをそろえるメリット
ここで皆さんに質問です。実際に履物を揃えると、どのような変化、メリットががあると思いますか?
まず、当たり前ですが気持ちが良く感じるでしょう。そうでなくても履物が揃っていて気分が悪くなる人はいないでしょう。
そして、それだけでなく素晴らしい変化が起こります。実際に実践して変わった事例の一覧です。
履物を揃える効果・メリット
~ 実際に変わった事例 ~
・玄関がきれいになった。
… 他人の靴を揃え、不要な靴を片付ける様に。
・靴だけでなく道具を揃えるようになる。
… 整理整頓の習慣化につながった。
・雰囲気が良くなった。
… 心を揃える(整える・同調する)事につながった。
・業績が上がった。
… 仕事に対する心構えの向上に結びついた。
どうでしょうか??
これはほんの一例です。全国で履物を揃えるだけで素晴らしいメリットの恩恵を受けた事例がたくさん報告されています。
「履物を揃えましょう。」
全国の多くの小学校や教育機関、企業や研修でもよく取り上げられる教えです。それにはちゃんと理由とメリットがあるからなのですね。
”履物を揃える”を徹底することで、他の事柄にも通ずる。
これは実際に目の当たりにしたとある学校のトイレ。トイレのスリッパがぐちゃぐちゃに乱れています。それだけでなく、清掃も不十分で不衛生、あちこちにゴミも落ちていました。
この乱れたトイレのスリッパをきれいに揃えだすとどうなるでしょう??想像してみてください。
この学校の生徒がちゃんとルールを守る事や相手や次の人への思いやりに繋がるのです。この様に履物を揃える事を徹底すると次の成長に繋がります。なかなか面白いでしょう?
これが実際に起きている事実なのです。
”履物を揃える”事を継続する。そして、その他の事柄も継続し続ける事で世界で活躍した偉人の様に素晴らしい人材が生まれてくるでしょう。
詩 【 履物を揃える 】
この履物を揃えるという教えを紹介するときに一緒に広まった素晴らしい詩があります。素朴な詩の内容ですが、ともて心温まります。味わって読むようにご覧ください。
心がそろうとはきものもそろう ぬぐときにそろえておくと はくときに心がみだれない だれかがみだしておいたら だまってそろえておいてあげよう そうすればきっと 世界中の人も心もそろうでしょう
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「はきものをそろえる」この詩はとても分かりやすく深く愛を感じますね。しかし、一体誰がこの素敵な詩を考えられたのでしょうか??
この詩を作ったのは??
この「はきものをそろえる」の詩を作ったのは長野県円福寺の住職です。いわゆるお寺の和尚さんですね。名前は藤本幸邦 氏(ふじもとこうほう )と言います。
「はきものをそろえる」は藤本氏が作られた有名な詩です。
藤本氏は終戦直後から戦災孤児救済運動を推進しておりました。その時に脚下照顧(きゃっか しょうこ)の教えも広めていましたが難しいので分かりやすくしました。
それが「はきものをそろえる」なのです。子ども達でも分かりやすく、覚えやすい様にと脚下照顧の教えを詩にまとめられています。
分かりやすい履物を揃える詩は結果的に脚下照顧の教えを布教するのに役立ちました。
脚下照顧の教え
自分以外に要求をせず、自分を見つめなさい。
脚下照顧の意味はこの内容で、戒めの言葉なのです。
脚下照顧とは
きゃっか-しょうこ【脚下照顧】の意味自分の足元をよくよく見よという意。
もと禅家の語で、他に向かって悟りを追求せず、まず自分の本性をよく見つめよという戒めの語。
転じて、他に向かって理屈を言う前に、まず自分の足元を見て自分のことをよく反省すべきこと。
また、足元に気をつけよの意で、身近なことに気をつけるべきことをいう。
▽「脚下」は足元の意。転じて、本来の自分、自分自身。
「照顧」は反省し、よく考える、また、よくよく見る意。
「照顧脚下しょうこきゃっか」ともいう。
出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)より
沢山の書籍にもなっている
この履物を揃えるという事は奥深く、多くの書籍も出ています。その中でもオススメの書籍をご紹介します。
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学校や職場でも活用されている
全国で学校や職場などにも『はきものをそろえる』は掲示されています。これはとある小学校のトイレに貼られていたものです。小学生でも読みやすく、難しい漢字は使われていません。
そして、この学校のはきものをそろえるの貼り紙の横では、トイレのスリッパがきれいに並んでいます。使う側も気持ちよく使えますし、きれいに戻そうと思いますね。
しつけの三原則
履物を揃える事に関して、藤本幸邦 氏以外にも、もう一人、重要性を語る人物がいます。日本の国民教育の師父と称される森信三先生です。先生も履物を揃える事の重要性を語っています。
森信三 もり・しんぞう(戸籍名:のぶぞう)
明治29年9月23日、愛知県生まれ。昭和13年旧満州の建国大学教授、28年神戸大学教授。
「国民教育の師父」と謳われ、86歳まで全国を講演、行脚した。
平成4年逝去。著書は多数ありますが、中でも『修身教授録』は教育界のみならず、愛読書として挙げる経営者やビジネスマンも多く、いまなお人々に感化を与え続けている。
はきものを揃えることは教育者に有名な森信三先生の『しつけの三原則』にもあるようにしつけとしても大切なことです。
森信三(教育者)のしつけの三原則
『致知』1985年11月号より
1、朝、必ず親に挨拶をする子にすること。
2、親に呼ばれたら必ず、
「ハイ」とハッキリ返事のできる子にすること。3、ハキモノを脱いだら、必ずそろえ、
席を立ったら必ずイスを入れる子にすること。じゃ、このしつけのコツはというと、
まず、母親自身が、ご主人に対して
朝の挨拶をハッキリするようにし、
また、ご主人から呼ばれたら、
必ず「ハイ」とはっきりした返事をするように
努力することです。この「ハイ」という一語によって、
その人は「我」を捨てるわけです。つまりそれまでの意地や張りの一切を投げ捨てるわけです。
同時に、それによって当の本人はもとより、
一家の人びとの雰囲気までが変わりだす。昔ね、登校拒否の中学生をもって
困り抜いたお母さんから相談を受けたんですがね、
その解決法はただ一つあるだけで、
それは明日からあなたがご主人によく透る声で
「ハイ」と返事をされることですといった。その人はその通りしたんでしょう、
その子どもはその後11日目には
もう登校しだしたとのことでした。「ハイ」という言葉が本当にいえたら、
非行少年でも徐々に変わってくる。
ところが、本当に「ハイ」がいえる婦人は
百人のうち、二、三人じゃないかな。表現を変えればね、これだけの俸給を得るために、
主人がどれほど下げたくない頭を下げ、
いいたくないお世辞をいっているか――と
いうことのわかる奥さんにして、
初めて聡明な母親となるわけです。森信三師「しつけの三原則」より引用
履物を揃える事がしつけの三原則で書かれている通り基本と大切なのです。
しつけの三原則の詳しくは森信三の『しつけの三原則』の教えの記事をご覧ください。
教育者や子育てに関わる全ての人なら知っておきたい教訓、『しつけの三原則』をご紹介します。 冒頭から少し話がわき道にそれます。 今回、この記事を書くにあたって『しつけ』に関しては私個人的に重要な事と捉えて[…]
靴を揃えるかどうかで人の価値の判断が決まる
これまでの内容で靴を揃える事でのメリットが分かったと思います。
日本では脱いだ靴の状態を見るだけでその方の人間性まで判断されますし、実際に判断出来ます。
きれいに揃えることはマナーや礼儀でもあり、文化を守る事でもあります。
脱いだ靴が揃っていると、
「親から躾(しつけ)をされていて素晴らしい。」
「育ちが良く賢そう。清潔な人なのかな?」
「礼儀が素晴らしい人格者だなぁ。」
とみられます。
逆に、靴が揃っていない場合、
「ちょっと靴を脱ぎ散らかして どういうつもり?靴も汚そう。」
「親から教えられて無いんだろうな。どういう家庭で育ったんだろう?」
「だらしないなぁ。ケジメがなくルーズな人なのかも。」
このように見られます。
靴の脱ぎ方だけで人間性が良いかどうかは100%の判断が出来ませんが、判断材料としてしっかりチェックされます。自分の靴を揃えた上で、他人の靴をそっと揃える様なことをする人がいたらどう思いますか??
また、そっと靴を揃えて貰ったらどう思いますか??
皆が気持ち良く過ごすコツ、ヒントがここにありますよね。是非、早いうちに『履物を揃える習慣』を身につけてしまいましょう。またお子様がいるご家庭や教育の場ではしっかりと教えてあげてください。
履物を揃える、身に付いた習慣は一生もの。 pic.twitter.com/RxtjnWmzFz
— 南禅寺 (@nanzenji_kyoto) July 29, 2019
履く靴にも気配りを
ここまでで履物を揃える重要性が深まってきたと思いますが、それだけでなく靴をきれいに手入れする事も大切にしましょう。
出世した著名人が出世する前から靴をきれいにしていたという話はよくあります。靴を見ることでよく使われる言葉をまとめました。
・靴は履く人を表す
・ホテルマンは靴を見る
・女は男の時計と靴を見る
皆さん聞いたことがある言葉だと思います。足元の事ひとつとっても大切な事がたくさんありますね。気配りは心配りとも言います。揃える靴が汚れていたら、きれいにお手入れしましょう。
履物がみだれていれば・・・
誰かの履物が乱れていたら、そっと揃えてあげましょう。そんな人がひとりでも増え、そんな子どもが育てば世の中はより素敵になるでしょう。
以上、【履物を揃える ~脚下照顧の教え~】でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が良かったら広めてください。また僕の執筆の励みにもなります。ぜひコメントやシェアをお願いします。
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