求められるリーダーの条件

世界的にみてダントツに豊かな日本。

しかしそのモノや環境の豊かさとは反面、精神面での豊かさ、【幸福度】は少ないとも言われています。

そこで経済面(物質面)と精神面でのバランスよく豊かさを維持するために家庭・職場・学校などのシーンにおいて管理できるリーダーが必要不可欠となります。

近年、リーダーに求められる条件は年々厳しくなっています。スキルの質は高く、幅も広く求められます。求められるコトの質や量の基準が年々上がっているからです。そして人格や人柄も問われます。

その求められる基準とは具体的に何でしょうか??各界のトップリーダーの声に耳を傾けリーダーの条件を探っていきます。

 

トップリーダーが求める、『リーダーの条件』

 

成功の秘訣は、成功者から。さて社会的に有名なリーダーが求める次代のリーダーの条件を見ていきましょう。

 

1.カルロス・ゴーンの求める条件

 

日産を瞬く間に再建したカルロス・ゴーンによればリーダーの条件はいくらでもあると言います。その中でも特に重視されるのは次の3つです。

 

第一 「 戦略マインドを持つこと 」

第二 「 業績主義 」

第三 「 透明性 」

 

上記の3つがあげられます。現状を把握し長期戦略を立てて、中期的に戦術を練り目標を立て進むべきを道を示し、行き先(目的)を決める事で「車」が迷わず進んでいくという事です。

行き先、つまり目的となるやるべき事が分からないと迷走しますよね。しっかりとやるべき事を定める事を重視しています。そして成果を出す事です。成果が出なければ素晴らしいビジョンや戦略であればある程に信頼を失いリーダー失格となります。

その上で考え方や行動を明快にせず、失敗や怠慢を隠そうとする秘密主義の人間はこれからの時代通用しないとゴーンは言っています。

 

2.安居祥策が求める条件

 

次に元帝人会長の安居祥策が求めるリーダーの条件は

①大きな方向性を出せること
自らトップダウンで下に投げかける力が必要

②決断して実行する力
確かではないが自ら舵を取り突き進む決心と行動力が必要

③健康
①と②を基本とし健康でなくてはならない。
リーダーの仕事は肉体労働と考えられるからである。

④明るい性格
どんな時でも明るい性格だと一緒に働く部下も前向きになれる。

⑤語学力
今のビジネスでは最低限、英語は喋れないといけないというわけである。

2人のリーダーの条件を見てみると、ここまで広い条件を求められるとリーダーになれる人間はほんの一握りとなります。しかし、それは求める理想であり決して万能を求めているわけではありません。

あくまでそうあって欲しい理想であり無理やり人格や考え方を変える必要はありません。それぞれの個性、特性に合わせて伸ばせるところを伸ばしていくのが本人にも周りの人にとっても得策でしょう。他人の理想の為に自分の個性を潰しては何の為に生きているか分からなくなるからです。

 

求められないリーダーの条件

 

それとは逆にダメなリーダーを考えてみましょう。これは単純に求められているリーダーの逆をいくわけですから、前項の真逆となります。

ダメなリーダーは組織を内側から壊していく、恐ろしい存在。

 

例1.先見性がなく目の前の仕事に追われる

戦略マインドを持つこと、大きな方向性を出せることの逆です。目先の仕事に追われ、大切な仕事ややるべき事がずっと手が付けられない、もしくは気づいてない状態です。目先の仕事や利益に追われ、右往左往するようではリーダー失格です。しかし、こういった場合は部下が反面教師として育つ場合もあります。こう考えると組織というのは面白いものです。

 

例2.指示の内容も曖昧で自ら決断をせず、他人に考えさせ結果を求める依存型

決断して実行、透明性があり自らトップダウンで下に投げかける、業績主義の逆です。これは指示内容も良く分からず、失敗の責任は負わされるパターンが目に見えます。曖昧な自分の理想を語り、具体的な内容が無いのにも関わらず指示をし、気に食わなければ指示を受けた人が仕事が出来ないレッテルを貼られます。

 

例3.不健康で暗く後ろ向き性格

健康的で、明るく前向きな性格の逆です。不健康な事から暴飲暴食、長時間労働、不衛生など考えるだけで嫌な連想が浮かびます。

 

トップが明かすリーダーの条件は多種多様

各業界のトップリーダーたちが語るリーダーの条件は様々です。人によっては逆の事を言う事もあり、実際に何が正しく何を信じればいいのか判断に迷います。

しかし実のところ、正しい答えは人それぞれの環境や感じ方で変わるでしょうし、あなた自身の事はあなたが感じて正しい事を判断していく必要があると思います。他人の条件に依存せずに自分の事は自分で判断し、自己責任で決断、選択していくことが大切です。

他のトップリーダーが語るリーダーの条件を見てみましょう。

①職場を明るい雰囲気にすること
実業家・アサヒビール中興の祖 樋口廣太郎

②高い倫理観が必要
元 伊藤忠商事会長・社長など 丹羽宇一郎

③自分の国の伝統や文化、行動様式をしっかりと身につけておく
第6代、第8代キヤノン社長を経て、同会長 御手洗冨士夫

三者三様、色んな考えがあります。しかし本当に大切な部分は不思議と共通しています。それはきっと大切な核の部分です。共通して言えることは優先される項目に多いのが仕事の能力よりも人間的な道徳観、魅力そして明るさが問われます。

 

どんな時も明るく、可能性を見出しチャレンジ出来るマインドが大切。

 

リーダーとして、先見性と判断力、そして実行力。大事な要素はそれだけではありません。

大切なのは人柄、人間性ではないかと思います。いくら科学技術が進めど利用するのは人間であり、コンピューターや物ではありません。あくまで人が多くの人と関わり合いながら仕事は進んでいきます。

国や時代、社風や校風などそれぞれの場所に合わせて考え、本当に求められることをみんなと共有し共に歩めるリーダーが大切なのでしょう。私たちは仕事の為に生きるのではなく、生きるために仕事をしています。生きる主人公、人間が主体で仕事は進めていくべきであると思います。

では最後に、松下幸之助の言葉を紹介します。

 

すべての人を自分より偉いと思って

仕事をすれば必ずうまくいくし、

とてつもなく大きな仕事ができるものだ

松下幸之助

 

以上、求められるリーダーの条件でした。最後までご覧頂きありがとうございました。

 

参考書籍
・取締役になれる人 部課長で終わる人 上之郷利昭
・上司の哲学 部下に信頼される20の要諦 江口克彦

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