ハロウィンって何の日か知っていますか??
なぜ仮装して、なぜ祝うのか?
知らないと恥ずかしいハロウィンの常識を見ていきましょう。
①ハロウィンの起源 と 語源 …そして意味は?
ハロウィンはもともとは海外の秋の収穫を祝い悪霊や災いなどを祓う宗教的な2000年以上もの歴史あるお祭り行事でした。
長い年月をかけヨーロッパ各地、アメリカ、そして日本、世界へと広がり各地域の宗教や行事と混ざりそれぞれに発展しています。日本では収穫の祝いや宗教色は無くなり、コスプレをして賑わうフェスの様な異様な盛り上がりをしています。
元々のハロウィンとは!?
ハロウィン、あるいはハロウィーンとは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。
※ウィキペディア ハロウィンより参照
元々は古代のケルト人が起源と考えられているんですね。
ケルト民族とは
ケルト人(ケルトじん)は、中央アジアの草原から馬と車輪付きの乗り物(戦車、馬車)を持ってヨーロッパに渡来したインド・ヨーロッパ語族ケルト語派の言語を用いていた民族である。
※ウィキペディア ケルト人より引用
ハロウィンは、古代ケルト民族のドゥルイド教で行われていたサウィン祭が起源といわれています。その後ケルト民族はキリスト教化していきます。
その中で祝祭の習慣は残り、キリスト教会が11月1日を「諸聖人の日」を意味する「All Hallo」と定めたことから、その前夜=「All Hallo Eve」 が転じ、「halloween」ハロウィンと言われるようになったと考えられております。
「All Hallo」 (11月1日 諸聖人の日)
↓
「All Hallo Eve」(10月31日 諸聖人の前夜)
↓
「halloween」(10月31日 ハロウィン)
日本ではハロウィンの起源とは無関係に仮装して楽しむ部分がクローズアップされフェスさながらの盛り上がりをみせています。そのことが近年問題視されています。そもそものハロウィンの起源や歴史を知れば日本人のハロウィンへの考えも改まるかも知れません。
②ハロウィンで仮装をする理由
ハロウィンは、キリスト教の諸聖人に祈りを捧げる祝日「万聖節」の前夜祭として行われるヨーロッパ発祥(古代ケルト民族のドゥルイド教で行われていたサウィン祭が起源)のお祭りです。秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭りで、日本でいえばお盆にあたる行事になります。現在は10月31日がハロウィンとして定着していますが、正確な期間は10月31日~11月2日。キリスト教では、この期間、この世に戻ってくる死者の魂を慰める行事を行っています。
古代ケルトでは11月1日が新年とされ、大晦日にあたる前夜の10月31日の夜に死後の世界との扉が開き、先祖の霊が家族に会いに戻ってくると信じられておりました。そして秋の収穫物を集めた盛大なお祭りが開かれていました。しかし、この時に死後の世界との扉を通じて悪霊も一緒にやって来てしまい作物に悪影響を与えたり、子どもをさらったり、現世の人達に災いをもたらすといわれていました。そうして人々は悪霊を驚かせて追い払うことを思いつき、仮面をかぶったり、仮装をしたり、魔除けの焚き火を行ったといわれます。また、それらと同じ格好をすることで仲間だとも思わせ災いを遠ざけ身を守りました。
古代の人は仮装をすることで災いから作物や自分たちを守っていたのです。
③ハロウィンを楽しむ人々
19世紀になるとハロウィンは移民とともにアメリカ大陸へ渡り、娯楽性の高いイベントとして人気行事となりました。そして1950年代にアメリカでホラー映画が流行ると、ドラキュラやフランケンシュタインといったモンスターたちが仮装に加わりました。
これらのハロウィンの仮装も時代が進むにつれて悪魔や魔女だけでなく、ゴースト、ゾンビ、ドラキュラ、ガイコツ、黒猫、狼男、フランケンシュタインなどとバリエーションが増え、現在に至ります。ハロウィンで多種多様な色とりどりの仮装がされだしたのも近代なのです。
日本ではハロウィンイベントでは仮装パレードやコンテスト、パーティなどが行われ世界でもトップクラスの個性豊かな仮装を楽しんでいます。最近では宗教的な意味合いが薄れて大人と子どもが仮装をして楽しめるイベントになっています。そしてアニメやゲームのキャラも仮装の対象となっています。
もともとの『収穫を祝う、悪霊を祓うお祭り』が起源だと考えると日本のハロウィンの状態は異常です。悪霊を払うための仮装をして悪霊と同じことをしている方もいますので何のためにハロウィンを行っているのか疑問を抱きます。
しかしながらハロウィンの意味を知らずにハロウィンをパーティとして単純に楽しんでいる方も多いのは事実。もともとが秋の収穫をお祝いし、先祖の霊をお迎えするとともに悪霊を追い払うお祭りである事が起源なのを意識して楽しむとハロウィンの楽しみ方に深みが増していいかもしれませんね。
④ハロウィンのかぼちゃ「ジャック・オー・ランタン」とは?
ハロウィンのシンボルとしてよく目にするのが、目と口と鼻をくり抜いて中にキャンドルを灯したかぼちゃのランタン。実はこのランタンには、「ジャック・オー・ランタン」という名前が付いているのをご存知でしたか?(※ジャック・オ・ランタン、ジャッコランタン、ジャックランタンとも言われる。)
ハロウィンと聞いて真っ先に思い浮かぶ「ジャック・オー・ランタン」「トリック・オア・トリート」の風習も、実はアメリカで確立されたものです。
“意地悪なジャックは、悪魔をだまして生き長らえたため、寿命が尽きたのに天国へも地獄へも行けなくなり、カブで作ったランタンを持って永遠にさまよい続けている”
アイルランドの古い民話より
アイルランドの古い民話を元にした「ジャック・オー・ランタン」は、元々カブでした。その後アメリカに伝わってからカブからカボチャへと姿を変えます。当時のアメリカではカボチャのほうが手に入りやすかったからです。そして時代と共にジャック・オ・ランタンはカボチャというイメージが定着していきました。「ジャック・オー・ランタン」は、日本でいう鬼火のような存在です。怖い顔にくり抜いて部屋の窓辺などに飾ると魔除けの役割を果たし、悪霊を怖がらせて追い払えると信じられていました。
この民話のジャックとは、アイルランドの物語に登場する男の名前。生前、悪いことばかりしていたジャックは、魂を取ろうとやってきた悪霊を騙したため、地獄に堕ちることもできず、死んだ後もランタンに火を灯して闇夜を歩き続けたという伝説です。
⑤トリック・オア・トリートとは
トリック・オア・トリート
この言葉を聞いたことがありますか??
「Trick or Treat!」
(意味:お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ!)
ハロウィンではモンスターや魔女などに仮装した子供たちが街を練り歩きこの「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれなきゃ、いたずらしちゃうぞ!)と玄関先で声をかけてお菓子をねだるのが風習・名物となっています。
そして大人たちは子ども達に「ハッピーハロウィン!」と答えてお菓子を渡すのが決まりになっています。お菓子をあげる事で悪霊を追い払うと伝えられています。
この「トリック・オア・トリート」がハロウィンの風習として1920年代にアメリカで初めてこの言葉が登場しました。子どもたちが食べ物を集めて回る光景は徐々にアメリカ全土へ広がりました。定着しだしたのは1950年代になってからです。
そして映画のタイトルや募金活動の名称にまで採用され、見知らぬ子どもの訪問を怪しむ人はいなくなりました。楽しく仮装をしてお菓子をもらえる「トリック・オア・トリート」はアメリカの子どもたちにとってハロウィンの中心的なイベントです。現在では徐々に世界に広まりつつあります。
日本では「トリック・オア・トリート」は中々根付かなかったものの全国で仮装パレードが催され、コスプレも本場のアメリカを凌ぐクオリティを見せています。
ハロウィンは仮装だけでなくお菓子や料理、パーティへの参加も楽しみの一つです。近年ではコンビニやスーパーチェーンも商品に力を入れ、期間限定フレーバーやアソートパックなど見ているだけでワクワクする商品もたくさん出ています。
いかがですか??もともとの『収穫を祝う、悪霊を祓うお祭り』の事を考えると日本のハロウィンの状態は異常ですよね。
ハロウィンの常識を知った上でマナーを守り、伝統ある行事をたしなみましょう。
以上、【知らないと恥ずかしいハロウィンの5つの常識】でした。最後まで読んで頂き有り難うございました。この記事が良かったら是非、シェアをして下さいね。よろしくお願い致します。
コチラの記事もあわせてご覧ください。 |
※参考サイト
※おいしさと健康 Glico 【教えたくなる雑学】ハロウィンで仮装をするのは、悪霊から身を守るため!?より参照
※Let’s ENJOY TOKYO<起源や由来、仮装の意味は?ハロウィンの疑問まとめより 一部参照